突然ですが、皆さんはオオムラサキという蝶をご存知でしょうか?
まるでどこかの「海苔の佃煮」みたいな名前なものの、れっきとしたタテハチョウの仲間で、日本の国蝶でもあります(上記写真。注釈*:「山口県産のオオムラサキのメス(明色の斑紋が黄色くならない遺伝型。西日本に多い)」個体写真)とのこと)。一方、香木の森公園のガーデン中央にそびえ立つエノキの木は、そのオオムラサキの幼虫の食樹(食料とする木)で、私はこの公園にやってきた時からいつか飛び交うオオムラサキと出会えたらいいな、と夢見てきました。残念ながらまだ一度も出会えていないのですが。
さて、本題。8月初旬、エノキの大木の下には赤い小さな実がついた小枝がいっぱい落ちていました。毎年この時期になると、なぜか風が吹くたびにこの小枝が、ぽとり、ぽとりと落ちてくるのです。見上げると、何羽かのカラス、小鳥たち!この赤い実をついばんでは食べてるのです。エノキは、オオムラサキの幼虫だけでなく、多くの野鳥たちのご飯にもなってくれてるんですね!ちなみにこの実は人間も食べられるそうで、昔(いつ頃の話?)は子供のおやつになっていたのだとか。来年は私も試してみますね(笑)。
この時期、この小枝を拾い集めて掃除をするのも仕事の一つ。たった小一時間くらい経つと写真のように「てみ(青いプラスチック製の農具)」一杯、落ちているんですよ!びっくり!
このエノキの大木は、オオムラサキや小鳥たちの命の輪っかを何十年も繋いでくれています。そう知ると、たった一本の木が生えていてくれることの「ありがたみ」にジーンとしちゃいます。
*:オオムラサキ画像と注釈の引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/オオムラサキ