6月が来ました!
梅雨前から真夏にかけてのこの時期は、
多くの宿根草(毎年花を咲かせる草花や球根植物のこと)たちの開花期です。
園内にも、その宿根草が多く植えられているので、
どこもかしこもお花がいっぱい。まさに、宿根草のお花の天国!
中でも、お客さまたちが口々に「これなに?」「かわいい!」と仰られるのが、
門の脇に咲いているサントリナの黄色い小花です。
サントリナは地中海沿岸原産のハーブの一種で、別名コットンラベンダーともいいます。
葉も茎も花も、ラベンダーとよもぎをあわせたようなさわやかな香りがします。
なので、ヨーロッパでは古くから乾燥させてリースやポプリにしてその香りを楽しんだり、
サシェ(小袋)に入れて虫除けのためにタンスにしのばせて利用されてきました。
園内で見かけたら、ちょっと葉っぱを触って、その香りを楽しんでみてくださいね。
さて。ついでに、そのサントリナの近くの花壇のお話を少し。
こちらの写真をみてください。
花壇の縁石に近いところには、黄色や白いお花が咲いていますよね。
その横、花壇中央には青紫色に見えるモナルダの花。
そして園路のもっと先には、
黒紫色(銅葉といいます)の葉っぱのリシマキア「ファイアークラッカー」を植えてあります。
この植栽の順番には、実は理由があります。
まず、手前に膨張色(色彩心理でいう進出色)である白や黄色の花を配置。
そうすることで、花たちが手前にせり出して見えます。
横の青紫色は黄色の補色で、お互いの花色を際立たせてくれます。
奥の銅葉は暗い色で、色彩心理では後退色といわれています。
手前に進出色、奥に後退色の草花を配置することによって、
実際より奥行きがあるように見せかけようと、このように植栽デザインしてみました。
園内は、なるべく入り口手前には背の低い草花たち、奥にいくにつれて背の高い大型植物と、
これも遠近感をより強調して公園が広くみえるように植物を選んでいます。
さて、お客さまにはどう感じていただいていますでしょうか?